2006年 10月 15日
もうすぐで |
だんなさんのビザがきれる来年の8月までは家族離れ離れで
暮らす事になる。
今回の帰国が出産の為の一時帰国になるか、
それとも来年の8月からは家族全員で日本で暮らす事になるのかは
今は全くわからない。
だんなさんと離れて暮らす事、NYを離れる事は
とてもさみしくてたまらない。
だけど、二人の子供を育てていく事になったからこそ、
お金がいる訳で、
今の私達には二人の子供を養っていく経済力が欠けている。
だからこそ、だんなさんが思いっきり活動できるように、
私達が帰国して、とりあえず日本から見守る事になった。
私ももちろん産後はすぐに活動できるように、
日本で精一杯やって、だんなさんに追いつきたいと思う。
だけど、最近ここを離れる事を思うと
せつなくて悲しくてたまらないのだ。
今日、私達が過去に参加した事のある
ブルックリンのダンボアーティストフェスティバルに行ってきた。
当時、私達夫婦が借りていたギャラリーの隣には、
とてもお世話になったおじさんがいた。
おじさんは隣のギャラリーの持ち主で
アーティストとして評価も高い方だった。
おじさんのギャラリーがあれから引っ越した事は聞いていたけど、
どこに移転したのかは知らないままだった。
でも、今日ダンボで、私達家族と
おじさんは3年ぶりの再会を果たす事ができた。
昔はとても恐そうだったおじさんが今日は
私達を見る目がとても穏やかだった事に驚く。
私達があれから結婚して今は娘もいるという事に
とても喜んでくれた。(順番は逆だったりも、、、、)
そして、私達が今も変わらず絵と写真を続けている事が
とてもうれしいと優しい笑顔で言ってくれた。
始めてのNYでの個展に色々なアドバイスをくれたおじさん。
時には恐い顔で厳しい意見も言ってくれた。
ねえ、おじさん。
今度は作品を持ってくるからさ、
またあの時みたいに顔をしかめてこう言ってくれる?
君の絵は好きなんだけど、、、まだまだだね。
って。
そう心で思いながら、言葉にはできなかった。
そして、ギャラリーを後にしようと
ドアの前でもう一度振り返った私を見ておじさんは、
必ずまた戻っておいでよね
と小さく言った。
あふれてくる涙を
だんなさんと娘に見られないように
急いで涙をぬぐってから二人に近づいた。
外はあの日と変わらない風景で、
あの日と変わらない私がいた。
by mayuliberty
| 2006-10-15 12:34